理由の型

上下関係・序列

座る位置・渡し方・呼び方などで、目上と目下の区別をつけることが求められる。

12 件。初見殺し度の高い順に並べています。

気づきにくい何となく避けたほうがよさそうと感じるが、理由までは推測できない。または限られた場面でしか問題にならない。

気づきにくい 確認済 年配・改まった場では気にする

肩書(Dr.)を付けずに呼ぶ

アメリカなど英語圏の大学で、教員(特に女性の教員)に宛てたメールや会話で、「Dr.」「Professor」ではなく「Mrs.」「Ms.」「Miss」や名(ファーストネーム)で呼びかける。

なぜ — 上下関係・序列
大学教員の多くは博士号を持ち、「Dr.」や「Professor」の肩書で呼ばれることを前提にしている。「Mrs./Ms.」は肩書を無視しているうえに、性別や婚姻状況を決めつける呼び方になるため、失礼に受け取られることがある。特に女性教員は、男性教員なら自然に Dr. と呼ばれる場面で Mrs. と呼ばれやすく、不満の種になりやすい。
やってしまったら・言いかえ
迷ったら「Dear Professor [姓]」と書けば間違いない。本人から名や Mr./Ms. で呼ぶよう言われたら、それに従う。

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出典 1 件
  1. Best Practices for Emailing Instructors and Professors(UC Irvine Writing Center 2024-05-22)学術
気づきにくい 確認済 本気で怒られる

先輩より後に来る

日本の中学・高校の部活動(特に運動部)で、新入部員(後輩)が先輩より遅れて練習に来たり、練習の準備や片付けを先輩に任せたり、先輩を「先輩」を付けずに呼んだりする。

なぜ — 上下関係・序列
日本の部活動では、学年が1つ違うだけで明確な上下関係(先輩後輩関係)があり、「後輩は先輩より早く練習に来る」「後輩が準備と片付けをする」「先輩の呼び方は決められている」「先輩の荷物を持つ」といった規律が暗黙のうちに求められることがある。全国の中高生711人を対象にした調査では、こうした関係は1年生が最も強く感じ、文化部より運動部、強豪の部ほどはっきりしていた。
やってしまったら・言いかえ
入部したら、まず同学年の部員に「先輩より何分前に来るか」「誰が何を準備するか」「先輩の呼び方」を聞く。先輩が「タメ口でいい」と言っても、他の先輩の手前、しばらく敬語を続けるのが無難とされる。

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出典 1 件
  1. 部活動における先輩後輩関係の研究 ―構造,実態に着目して―(小野雄大・庄司一子『教育心理学研究』63巻, 2015)学術
気づきにくい 確認済 制度で決まっている(咎められはしない)

前座が紋付や羽織を着る

東京の落語家の世界で、前座の身分のうちに紋付きの着物や羽織を着て高座に上がる、あるいは自分の出囃子を持とうとする。

なぜ — 上下関係・序列
東京の落語家には前座・二ツ目・真打の3階級があり、昇進は所属団体が決める。前座は寄席の番組で一番前に出るからその名があり、楽屋でお茶を出し、師匠方の着付けを手伝い、演目の重複を避けるため帳面に演目を書き記し、太鼓を叩くなど寄席の進行を支える仕事をこなす。紋付きの着物と羽織を着られるようになり、専用の出囃子を持てるようになるのは二ツ目に昇進したときで、着るものと出囃子がそのまま身分を示している。
やってしまったら・言いかえ
前座の間は着流しで高座に上がり、楽屋仕事を務める。外部の人が寄席の出演者に衣装を贈るようなときも、階級を確かめてからにする。

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出典 1 件
  1. 落語家の修業(日本芸術文化振興会 文化デジタルライブラリー「大衆芸能編 寄席」) — 二ツ目昇進で「紋付きの着物と羽織を着ることができるようになり、専用の出囃子ももつことができます」公的機関
気づきにくい 確認済 年配・改まった場では気にする

年長者にくだけた挨拶をする

フィリピンで、親戚や年配の人の家を訪ねたとき、あるいは集まりで年長者に会ったときに、笑顔で「こんにちは」と声をかけるだけで済ませる(マノをしない)。

なぜ — 上下関係・序列
フィリピンには、年少者が年長者の右手を取り、自分の額に手の甲を当てて祝福を受ける「マノ(pagmamano)」という挨拶がある。スペイン語の mano(手)とタガログ語の敬意を表す po から来ていて、「あなたの手を」という意味になる。祖父母・両親・おじおば、名づけ親や聖職者など、一世代以上年上の人が対象で、同世代の兄姉やいとこには行わない。相手は「God bless you」などの祝福を返す。
やってしまったら・言いかえ
年長者の家に入るとき、または集まりで年長者に会ったときに「Mano po」と言って手を差し出してもらい、その手の甲に自分の額を当てる。目上の人に返事をするときは po / opo を付ける。相手から手が出てこない場合は無理にせず、会釈と丁寧な言葉で応じる。

補足と出典をくわしく見る

出典 2 件
  1. Mano (gesture) - Wikipedia事典
  2. Filipino Culture - Greetings (Cultural Atlas, SBS)その他
気づきにくい 確認済 年配・改まった場では気にする

目上の前で正面を向いて飲む

韓国で目上の人と飲むとき、相手のほうを向いたままグラスを空ける。

なぜ — 上下関係・序列
かなり目上の人に注いでもらった酒は、顔を横にそむけ、グラスを手で隠すようにして飲むのが礼儀とされる。正面を向いて飲むと対等にふるまっているように見え、儒教的な上下関係の作法に反する。注ぐとき・受けるときは両手を使うことと、乾杯では相手より低くグラスを当てることも一緒に求められる。
やってしまったら・言いかえ
目上の前では顔を横にそむけ、グラスを手で隠すようにして飲む。注ぐ・受けるときは両手で、乾杯では相手より低い位置でグラスを当てる。

補足と出典をくわしく見る

出典 2 件
  1. Etiquette in Asia - Wikipedia事典
  2. Politeness without pressure: How Korean Gen Zers rewrite drinking norms - The Korea Herald報道
気づきにくい 一部誇張 年配・改まった場では気にする

「ご苦労さま」と言う

仕事を終えた上司・取引先・年長者に「ご苦労さまでした」とねぎらいの言葉をかける。

なぜ — 上下関係・序列
ねぎらいは上位者から下位者に向けるものとされ、ビジネスマナーとして目上に「ご苦労さまでした」を使わないよう説かれることが多い。そのため「自分が上であなたが下」と伝わると受け取る人がいる。
やってしまったら・言いかえ
目上には「お疲れさまでした」、取引先には「ありがとうございました」に言い換える。

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出典 2 件
  1. 文化庁|平成17年度「国語に関する世論調査」の結果について公的機関
  2. 日本経済新聞|部下への声がけ「ご苦労様」減り「ありがとう」増報道
気づきにくい 一部誇張 気にする人もいる

「了解しました」と返す

上司・取引先・先生など目上の人からの連絡に、「了解しました」「了解です」と返信する。

なぜ — 上下関係・序列
「了解」は同輩や目下に使う軽い言葉なので、目上には謙譲の意味を含む「承知しました」「かしこまりました」を使うべきだ、というビジネスマナーが広まっている。ただしこの説は2007〜2011年ごろにマナー本やメディアで広まった比較的新しいもので、研究者からは「後付けで生まれた言説」と指摘されている。三省堂国語辞典も「目上に失礼な語と言う人がいるが、以前から『了解いたしました』など丁重表現として使われる」と書いている。
やってしまったら・言いかえ
気にする相手が読む可能性がある改まった場では「承知しました」「かしこまりました」を使うのが無難。言葉として誤りではないので、「了解しました」を使われても咎める必要はない。

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出典 1 件
  1. 「了解です」はいつから「失礼だから使うな」となった? 代わりに「承知しました」は本当に正しいのか(J-CAST ニュース 2024-01)報道
気づきにくい 一部誇張 年配・改まった場では気にする

握手しながらお辞儀する

国家元首や政府の代表として外国の君主・首脳と会ったときに、握手しながら深々とお辞儀する(米国の政治の文脈)。

なぜ — 上下関係・序列
2009年11月、オバマ米大統領が天皇陛下(当時の明仁天皇)に握手しながら90度近いお辞儀をしたことが、米国の保守派から「外国の指導者にへりくだった」と批判された。深いお辞儀は日本では敬意の表現だが、米国内では国の代表が相手より下に立つ姿として受け取られた。
やってしまったら・言いかえ
日本式のお辞儀をするなら、握手とは分けて軽い会釈にとどめる(握手は顔を上げて相手の目を見て)。

補足と出典をくわしく見る

出典 2 件
  1. CBS News|Official: Reaction to Japan Bow Left Obama "Speechless"報道
  2. NBC News|Obama's bow in Japan sparks some criticism報道
気づきにくい 一部誇張 年配・改まった場では気にする

肩書(Dr.)を付けずに呼ぶ

ドイツのビジネスで、博士号を持つ相手を「Herr Müller」「Frau Schmidt」と呼んだりメールの宛名を書いたりして、「Dr.」を付けない。

なぜ — 上下関係・序列
ドイツでは学位のうち博士(Doktor)と教授(Professor)だけが呼びかけにも使われ、「Herr Dr. Müller」のように呼ぶのが正式とされる。改まった場で省くと、相手の業績を軽く扱ったように受け取られることがある。
やってしまったら・言いかえ
名刺や署名に「Dr.」があればそのまま「Sehr geehrter Herr Dr. …」と書く。複数の称号があれば一番上だけ(Professor)にする。相手から省略を提案されたら従う。

補足と出典をくわしく見る

出典 2 件
  1. sekretaria|Doktoren, Professoren & Co. richtig ansprechen業界団体
  2. zm-online|Darum steht der Doktortitel nicht mehr neben dem Namen報道
気づきにくい 一部誇張 気にする人もいる

女性の手にキスして挨拶する

ポーランドで、年配の男性が差し出された女性の手の甲にキスをして挨拶する場面に出くわす。あるいは外国人がそれを真似て、仕事の場や若い相手にも手の甲へのキスをする。

なぜ — 上下関係・序列
手の甲へのキスは17〜18世紀のポーランド・リトアニア共和国に由来する挨拶で、深い礼儀の表現とされてきた。手を差し出す側(女性)が同格以上の立場であることが前提の所作で、今もポーランド・オーストリア・ハンガリーなど中欧に残っている。ただし現在は頬へのキスや握手に大きく置き換わり、「Całuję rączki(お手にキスを)」という挨拶の言い回しは古風とみなされる。
やってしまったら・言いかえ
自分からは握手にする。手の甲へキスされたら、手を引っ込めず自然に受ける。真似るなら年配の相手に限り、唇を強く当てず、身をかがめる形だけにとどめる。

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出典 1 件
  1. Hand-kissing(英語版 Wikipedia)事典
気づきにくい 根拠薄 年配・改まった場では気にする

年長者にくだけた挨拶をする

ケニアで、年長者や目上の人と握手するときに片手でさっと済ませ、その場にいる全員には挨拶せず、相手をファーストネームで呼ぶ。

なぜ — 上下関係・序列
ケニアでは、年長者や社会的地位が上の人と握手するとき、右の前腕を左手で支えるのが敬意の表し方とされる。挨拶そのものに時間をかけ、その場にいる全員と握手して回るのが普通で、短く切り上げると用件だけの相手と受け取られる。呼び方も、男性には bwana、年配の男性(おおむね40代以上)には Mzee、女性には mama といった敬称が使われる。
やってしまったら・言いかえ
握手するときは右腕を左手で支える。部屋に入ったら一人ずつ挨拶して回る。名前を呼ぶときは Mzee・mama などの敬称を付けるか、相手が名乗った呼び方に合わせる。

補足と出典をくわしく見る

出典 2 件
  1. Kenyan Culture - Greetings (Cultural Atlas, SBS)その他
  2. Kenyan Culture - Etiquette (Cultural Atlas, SBS)その他

察しがつく説明が無くても、常識からおおよそ察しがつく。

察しがつく 一部誇張 年配・改まった場では気にする

王族の体に触れる

英国の国王・王族に会ったとき、握手以外に肩や背中に手を回す、ハグするなど体に触れる。

なぜ — 上下関係・序列
伝統的には王族の体に触れないのが礼儀とされ、要人が肩に手を添えただけで英国メディアに大きく報じられることがある。ただし王室公式サイトは「義務的な行動規範は無い」と明言しており、「触れてはいけない」という法律や決まりは存在しない。
やってしまったら・言いかえ
王族側から手を差し出されたら普通に握手する。お辞儀(男性は首だけの会釈)・カーテシーも任意。呼びかけは最初に「Your Majesty」、以後は「Sir」「Ma'am」(jamのa)。

補足と出典をくわしく見る

出典 1 件
  1. The Royal Family|Greeting a Member of The Royal Family公的機関