2 つの文脈

聖体(パン)を受け取る列に並ぶ

同じ「聖体(パン)を受け取る列に並ぶ」でも、カトリック教会・アメリカ合衆国・イタリア・正教会・ギリシャ・ロシア・ウクライナで、ダメとされる理由や強さが違います。

表は横にスクロールできます →

「聖体(パン)を受け取る列に並ぶ」の文脈ごとの違い
どこで・だれが ダメな理由 どれくらい 初見殺し度 やってしまったら
カトリック教会・アメリカ合衆国・イタリア 神聖なものを粗末に扱う 制度で決まっている(咎められはしない) 気づきにくい 列に並ぶこと自体は妨げられない。受けない意思を示すときは、両腕を胸の前で交差させて司祭の前に進むと、聖体の代わりに祝福を受けられる(多くの教会で案内されている作法)。席に座ったままでも失礼にはあたらない。
正教会・ギリシャ・ロシア・ウクライナ 神聖なものを粗末に扱う 制度で決まっている(咎められはしない) 気づきにくい アンティドロン(祝福されたパン)は誰でも受け取れる。どの列に並んでよいか分からないときは、礼儀の前に堂番や司祭に一言尋ねると案内してもらえる。
気づきにくい 確認済 制度で決まっている(咎められはしない)

カトリック教会・アメリカ合衆国・イタリア

カトリックのミサに客として出席し、周りの人が立ち上がるのに合わせて聖体拝領(コミュニオン)の列に並び、パンとぶどう酒を受け取る。

なぜ — 神聖なものを粗末に扱う
カトリックでは、聖体はキリストの体そのものであり、それを受けることは「カトリックの信仰と教会の一致をすでに分かち合っている」という表明だと理解されている。そのため米国カトリック司教協議会の指針は、他のキリスト教会の信者は通常は聖体拝領に与らないと定め、キリスト教徒でない人には「参列を歓迎するが、聖体は受けず、平和と人類の一致のために祈ってほしい」と呼びかけている。カトリック信者であっても、重い罪を自覚している場合はまず告解(ゆるしの秘跡)を受けてから拝領するよう求められる。断られるのは相手を低く見るためではなく、拝領が「一致がすでにある」という宣言になってしまうためと説明される。
やってしまったら・言いかえ
列に並ぶこと自体は妨げられない。受けない意思を示すときは、両腕を胸の前で交差させて司祭の前に進むと、聖体の代わりに祝福を受けられる(多くの教会で案内されている作法)。席に座ったままでも失礼にはあたらない。
補足
例外はある。教会法と司教の判断のもとで、正教会・アッシリア東方教会・ポーランド国民カトリック教会の信者が受けられる場合がある(USCCB)。国や小教区によって案内の丁寧さには差があり、観光地の大聖堂では説明が無いまま列だけができることも多い。
出典 2 件
  1. Guidelines for the Reception of Communion(米国カトリック司教協議会 USCCB)業界団体
  2. Closed communion (Wikipedia)事典
気づきにくい 確認済 制度で決まっている(咎められはしない)

正教会・ギリシャ・ロシア・ウクライナ

正教会の聖体礼儀(リトゥルギヤ)を見学していて、最後に人が並ぶのにつられて、スプーンで授けられる聖体を受け取る。

なぜ — 神聖なものを粗末に扱う
正教会では聖体を受けられるのは、正教会で洗礼を受け、祈りと斎(ものいみ)と告解によって備えをした信者に限られる。他の教派のキリスト教徒も受けられない。これは信仰が劣ると見なすからではなく、聖体拝領が「同じ信仰の内にすでに一つである」ことを表す行為だからだと説明される。代わりに、礼儀の終わりに聖別されていない祝福されたパン(アンティドロン)が配られ、正教徒でない参列者も受け取ってよい——むしろ友愛のしるしとして勧められる。
やってしまったら・言いかえ
アンティドロン(祝福されたパン)は誰でも受け取れる。どの列に並んでよいか分からないときは、礼儀の前に堂番や司祭に一言尋ねると案内してもらえる。
補足
アンティドロンと聖体は見た目が似ていて混同されやすいが、聖別されているかどうかが違う。撮影や服装の決まりは教会・修道院ごとに大きく違い(アトス山のように女性の入山を認めない修道院共同体もある)、一般化できない。
出典 1 件
  1. Closed communion(Wikipedia、東方正教会の節。アンティドロンの扱いを含む)事典

同じ理由の型のマナー