2 つの文脈

お金を踏む

同じ「お金を踏む」でも、ナイジェリア・タイで、ダメとされる理由や強さが違います。

表は横にスクロールできます →

「お金を踏む」の文脈ごとの違い
どこで・だれが ダメな理由 どれくらい 初見殺し度 やってしまったら
ナイジェリア そのほかの理由 法律・規則で禁じられている 初見殺し 祝儀は封筒に入れて渡す、または主催者が用意する箱・カゴに入れる。撒く場に居合わせたら、床の紙幣を踏まないように動く。撮影して SNS に上げるのも、当事者を当局の目に留まらせうるので避ける。
タイ 神聖なものを粗末に扱う 本気で怒られる 気づきにくい 落としたら手で拾う。
初見殺し 確認済 法律・規則で禁じられている

ナイジェリア

ナイジェリアの結婚式や誕生パーティーで、踊る主役に紙幣(ナイラ)を撒く、撒かれて床に散った紙幣を踏む・その上で踊る。

なぜ — そのほかの理由
祝いの席で主役に紙幣を撒く「money spraying」は、称賛と祝福を示す広く行われている慣習で、ヨルバの盛大な宴(owambe)や生演奏の場では特によく見られる。一方で、ナイジェリア中央銀行法(2007年)第21条は、ナイラ紙幣を撒く・その上で踊る・その他傷める行為を通貨の毀損として禁じており、6か月以上の禁錮、5万ナイラの罰金、またはその両方が定められている。2024年には有名人が実際に実刑判決を受けている。
やってしまったら・言いかえ
祝儀は封筒に入れて渡す、または主催者が用意する箱・カゴに入れる。撒く場に居合わせたら、床の紙幣を踏まないように動く。撮影して SNS に上げるのも、当事者を当局の目に留まらせうるので避ける。
補足
「慣習として広く行われている」ことと「法律で禁じられている」ことが同居している珍しい例。周りがやっているから安全とは限らない。2024年時点で EFCC(経済金融犯罪委員会)は通貨毀損関連で200件超の係属中の裁判と24件の有罪を報告している、と Wikipedia は書いている。出典が百科事典1件のみなので、金額や刑期の細部は最新の法令で確認してほしい。
出典 1 件
  1. Money spraying - Wikipedia事典
気づきにくい 一部誇張 本気で怒られる

タイ

タイで、落ちて転がった硬貨や飛ばされたお札を、足で踏んで止める。

なぜ — 神聖なものを粗末に扱う
タイのお札と硬貨には国王の肖像がある。いちばん低く不浄な足で踏むと「国王の頭の上に足を置く」ことになり、この上ない無礼とされる。タイには不敬罪(刑法112条)があり、王室の肖像の扱いは法的にも敏感な分野。ただし旅行記事によくある「お金を踏むと逮捕・懲役」は誇張の可能性が高い。
やってしまったら・言いかえ
落としたら手で拾う。
補足
踏んだら失礼、というところは確認済。一方、旅行記事によくある「お金を踏むと逮捕・懲役」は誇張の可能性が高い。Wikipedia の不敬罪の記事にお札を踏んだことでの訴追例は無く、よく引き合いに出される外国人の事例(2007年、スイス人のオリバー・ユーファーに禁錮10年、のち恩赦)は国王のポスターにスプレーで落書きしたもので、硬貨を踏んだ件ではない。落としたら手で拾えばよい。お札を尻ポケットに入れる・お札に座るのも同じ理屈で嫌がられるとする記事もあるが、確かめられていない。
出典 3 件
  1. Etiquette in Asia - Wikipedia事典
  2. Lèse-majesté in Thailand - Wikipedia事典
  3. 4 Unusual Facts about the Thailand Baht - Currency Exchange International業界団体

同じ理由の型のマナー