2 つの文脈

魚やパンを裏返す

同じ「魚やパンを裏返す」でも、中国・香港・台湾・フランスで、ダメとされる理由や強さが違います。

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「魚やパンを裏返す」の文脈ごとの違い
どこで・だれが ダメな理由 どれくらい 初見殺し度 やってしまったら
中国・香港・台湾 不運を呼ぶ(ジンクス) 年配・改まった場では気にする 初見殺し 裏返さずに中骨を外し、下側の身を食べる。
フランス 不運を呼ぶ(ジンクス) 年配・改まった場では気にする 気づきにくい パンは表を上にして置く。裏返っていたら黙って表に返せばよい。
初見殺し 確認済 年配・改まった場では気にする

中国・香港・台湾

中華圏の食卓で、丸ごとの焼き魚・蒸し魚を、片面を食べ終えたところで裏返す。

なぜ — 不運を呼ぶ(ジンクス)
魚を裏返すことが漁船の転覆を連想させ、漁業で暮らす地域では家族の不幸や海難を招くとされる。
やってしまったら・言いかえ
裏返さずに中骨を外し、下側の身を食べる。
補足
中国全土ではなく沿岸部・漁業地域の禁忌で、特に広東(広州)系の家庭で根強い。SBSは「船が転覆するとは思っていないけれど、それでも魚は裏返せない」という声を紹介している。北方では気にしない地域も多いとする資料もあるが(まとめ記事による)、場の最年長者の出身を知らないなら裏返さないのが安全。
出典 1 件
  1. Fishy superstitions for good and bad luck (SBS Food)報道
気づきにくい 一部誇張 年配・改まった場では気にする

フランス

フランスの食卓で、バゲットなどのパンを底を上にして(裏返しで)置く。

なぜ — 不運を呼ぶ(ジンクス)
中世のパン屋は処刑人用に取り置くパンを裏返して目印にし、客はそれに触れるのを避けたため、裏返しのパンが死・不運と結びついたと伝えられる。キリスト教の文脈では、パンは切る前に十字を刻む神聖な食べ物で、それを裏返すことは冒涜でもあったと説明される。ただし「処刑人のパン」の話は伝承で、裏付ける中世の文書は見つかっていない。
やってしまったら・言いかえ
パンは表を上にして置く。裏返っていたら黙って表に返せばよい。
補足
置き方を嫌がる習慣自体は実在する。シャルル7世(15世紀)が処刑人用のパンの取り置きを命じた勅令があったという話も広まっているが、Le Tribunal du Net は「中世の文書に『処刑人のパンの勅令』を明記したものはない」とし、19世紀の文献が繰り返した口承だと書いている。今は、気づいた人が黙って表に返す程度。イタリアにも似た習慣があると言われるが、確かめられていない。
出典 2 件
  1. Mais pourquoi ne pose-t-on pas le pain à l'envers sur la table en France? (Alliance Française de Sacramento)その他
  2. Pain retourné sur la table : la superstition française cache l'histoire oubliée du bourreau médiéval (Le Tribunal du Net)その他

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